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ポータブル電源

【suaoki S270 レビュー】小さくてもソーラー充電対応の災害時特化型ポータブル電源

2019年11月20日

suaoki製のポータブル電源は、アマゾンや楽天で人気がありますが、その中に小型の製品に「S270」があります。コンパクトでありながら、ソーラー充電対応で、防災グッズにもなるこちらの商品に、どんな特徴があって、どんな使い方ができるのかを、今回は検証していきたいと思います。

 

 

suaoki S270 の外観

USBの面には差し込みが4つも付いています。もっと容量の大きいポータブル電源でも2口しかない商品もあるので、この価格帯で4口もあるのは嬉しいです。

反対側の面にはDCポートが4口あります。シガーソケットは、DCポートに変換アダプターを接続して使います。

側面には非常に明るいLEDライトが2つ装備されています。スイッチを1回押すと点灯して、もう1度押すと点滅します。スイッチの上には充電プラグの差し込みがあって、ライトの下には冷却用のファンがあります。ファンは回っても静かです。

反対側の面には、ACの差し込みが2口あります。

USBを使う時は、上面にあるスイッチを押します。

取っ手を持ち上げるとこんな感じになります。取っ手は持ち上げやすいように、本体にくぼみがあります。

底面にはスペック表とゴム足が2つ付いています。ゴム足は大きいので、斜面に置いてもしっかりとグリップしてくれます。

大きさはカップのコーヒーと比べて分かるように、かなり小さくて重さも1.3kgしかありません。

付属品は、ACアダプター、シガーライタープラグコード、ソーラー充電ケーブル、シガーライターメスソケットとマニュアルです。このクラスのポータブル電源でソーラー充電用のケーブルが付属するのは珍しいと思います。

 

suaoki S270の特徴

  • 軽量コンパクトで、持ち運びに困らない
  • MPPTチャージコントローラー内蔵で、ソーラーパネルからの発電電力を最大効率で引き出せる
  • LEDライトは、常時点灯とストロボを切り替えができるので、非常時の備えにもなる
  • USBの急速充電はQC3他、複数の規格に対応
  • リアルタイムにリチウムバッテリーの電圧や温度などをモニタして安全性を管理
  • 付属のACアダプターは電気用品安全法(PSEマーク)検査合格
  • 2年間の長期保証

 

suaoki S270の出力性能

suaoki S270は、交流100V、直流12V、USBの出力があります。

ACとUSBを使用するときは、バッテリーの残量が5段階で表示されます。

DCの出力時にはLEDは消えたままなので、残量を確認したい時は、いちいち上面の電源ボタンを押さないといけないので、少し面倒くさいです。

バッテリー残量は5段階表示なので1メモリは20%になりますが、実際には最初の1メモリが減るスピードはとても遅く、全体を通して一貫していないので、後どれくらい使えるのか予測するのが難しいです。

 

AC (交流) 出力

ACの電源を使用する時は、コンセントのマークのボタンを押してLEDを点灯させます。

AC出力の特徴

  • 電圧:110V
  • 出力周波数: 60Hz固定
  • 出力 (定格):100W(瞬間最大:150W)
  • 差込口:2口
  • 波形:修正正弦波

AC電源の波形をオシロスコープという測定器を使って確認したところ、ブロック状の波形の修正正弦波でした。修正正弦波は使える電化製品が限られるので、注意が必要です。

正弦波とは?

ポータブル電源から出力できる交流には、大きく分けて正弦波と修正正弦波(矩形波)の2種類があります。

正弦波の波形は、なめらかな曲線で安定しているので、高品質な電力を供給することができます。また、家庭のコンセントからとれる電気とほぼ同じなので、ほとんどの家電が使えます

それに対して修正正弦波は、ブロック状の直線的な波形をしています。そのため精密機器やモーターを必要とする電化製品、マイコン制御の電気毛布など、波形に依存する製品は使えません

実際にLEDの照明器具や充電器は普通に使えましたが、ACモーターの扇風機は、モーターから異音がしたので、動かすのをやめました。

電化製品の使用について

マニュアルには「本製品は緊急状況用で、家電やデジタル製品の標準AC DC電流の電源として使用できません」と書いてあります。また、ACモーターを使用する電子機器には正弦波の使用を勧めています。

基本的に100Vの電化製品は、一応動かせるというだけで、使うのは緊急時のみにしておいた方がよさそうです。

 

DC (直流) 出力

シガーソケットの電化製品を使う時は、付属の変換アダプターを使います。

DCポートにはスイッチはなく、差し込むだけで使えますが、バッテリーの保護機能が働かないので、残量に注意しないと空になるまで使ってしまいます。

リチウムイオン電池は100%使い切ってしまうと、バッテリーの劣化を早めてしまいます。

DC出力の特徴

  • 電圧:12V
  • 出力:10A(瞬間最大:15A)
  • 最大出力:120W(瞬間最大:180W)
  • DCポート:4口

一般的にポータブル電源の直流は、充電量が減るにしたがって電圧が下がります。バッテリーの残量で、電圧がどのように変化するのか表にまとめました。

バッテリー残量 電圧
5メモリ 12.53V
4メモリ 11.29V
3メモリ 10.96V
2メモリ 10.78V
1メモリ点滅 9.83V

フル充電の時は、12V以上あった電圧も残量が1メモリになった時には9.83Vまで下がってしまいました。電化製品にもよりますが、車内用炊飯器の場合、ここまで電圧が下がると うまくご飯が炊けなくなります。

普通に使えば炊きあがりまでものすごく時間がかかるか、炊けなくなってしまいますが、AC/DC 変換アダプターを使うと美味しく炊くことができます。

ポータブル電源と車内用炊飯器をいっしょに買って使ってみたけど、時間はかかるし美味しく炊けなくてがっかりした人はいると思います。余分にコンバーターを用意する必要はありますが、その価値は十分にあると思います。

>>>詳しくはこちら

 

USB出力

S270にはUSBポートは4口ありますが、そのうち一番左のポートは急速充電のQC3に対応しています。残りの3口は、5V2.1Aです。

QC3.0の仕様

  • 電圧:4~9V
  • 電流:2.1A
  • 最大出力:18W
  • 差込口:1口

QC3ポートの急速充電対応規格

  • Apple2.4A
  • USB-DCP-5V-1.5A
  • QC2-9V-12V、QC3
  • Samsung-AFC-9V-12V
  • Huawei-FCP-9V-2A

Huaweiの急速充電に対応しているので、バッテリー容量7500mAh のHuawei製タブレットの充電をバッテリー容量20%から充電してみました。

9.18V x 1.9A = 17.4W で充電しています。

30分で43%、60分で64%、90分で86%、約2時間でフル充電になりました。6000mAhを2時間で充電できるのはけっこう早いと思います。

ちなみに5V USB 2.1 MAX のポートは、3口ともUSB-DCP-5V-1.5Aにしか対応していないので、充電時間は早くありません。

ACモーターの扇風機はうまく動きませんでしたが、DCモーターの扇風機は問題なく動きます。USBポートから電源をとる電化製品は消費電力が少ないものが多く、バッテリー容量の少ないS270でも長時間動かすことができます。

写真の卓上扇風機を弱で動かした場合、消費電力は1.2Wしかないので、相当長い時間動かせると思います。一番弱い風量でも、寝苦しい夜の暑さをしのぐのに充分な風量はあります。

 

内蔵LEDは強力で使い勝手がいい

内蔵LEDライトはかなり明るくて、普通に懐中電灯くらいの光量があります。

真っ暗な部屋で、3メートルくらい先を照らすとこんな感じになります。かなり明るいですが、スポットライト的な明るさで、部屋全体を照らすような明るさではありません。

直線的なライトですが、天井に向けて照らすと光が反射して、部屋全体をぼんやりと照らしてくれます。けっこう広い部屋でも、これくらいの明るさになるので、暗くて困ることはありません。(天井の壁紙が白色の場合)

普段の照明器具の明るさと比べるとかなり暗いですが、ライトが当たっている天井の真下あたりでは、これくらいの明るさがあるので、調理するくらいは充分可能です。

ちなみに、バッテリー容量 2716mAhのiPhone X をバッテリー残量20%からの充電を2回と、LEDライトを30時間点灯させた時点で、バッテリー残量の最後の1メモリが点滅し始めました。

仮に1日に10時間LEDライトを点灯させるとしたら、3日分の明かりとスマホ2回分の充電がまかなえます

LEDライトのもう一つの機能として、点滅機能がありますが、暗闇で自分の居場所を周りに伝えるのに役立つと思います。

補 足

ペットボトルに水を入れて下からライトで照らすと、光が反射してランタンみたいになるらしいのでやってみました。確かにペットボトルの近くは明るくなりましたが、光が強すぎるからなのか、ペットボトルがギラギラ光って眩しかったです。

試しにスマホのライトの上に乗せてみたところ、光の強さが丁度で眩しくもなく、ご飯を食べる時はこれくらいがいいかなと思いました。スマホって便利だなぁ!

 

suaoki S270の充電性能

suaoki S270は、AC、DC、ソーラーパネルからの充電に対応しています。

充電する時は、DCの入力ポートに充電器のプラグを挿すだけで自動的に充電が始まります。充電中は青色のLEDが点灯点滅します。

バッテリーの仕様

バッテリータイプ:リチウムイオン
容量:150Wh (40540mAh)
出力可能温度:-10度~40度
充電サイクル:約500回以上

 

ACアダプターからの充電

充電方法は、本体のDC充電入力ポートにケーブルを挿して、アダプターをコンセントを挿すだけです。

アダプターの仕様

入力:AC100~240V、50Hz/60Hz、0.8A
出力:15V、2000mA
充電時間:

アダプターにはPSEマークといって、国が定めた安全基準を満たしていることを示すマークが表記されています。

S270には入力値が表示されないので、他のポータブル電源から電源をとったところ、28~34Wで充電されていました。

充電中は、入力が80Wを超すような大型のポータブル電源のアダプターとは違い、ほんのりと温かくなるだけでした。

 

ソーラーパネルからの充電

S270は小型のポータブル電源でありながら、ソーラー発電に対応しています。しかもチャージコントローラーは、発電効率の高いMPPT方式を採用しています。

チャージコントローラーについて

ソーラーパネルで作られた電気を適切にバッテリーに保存する装置にチャージコントローラーがありますが、発電効率のいいMPPT方式と発電効率の劣るPWM方式があります。suaoki S270はMPPT方式を採用しているので、PWM方式を採用している多くのポータブル電源と比べて発電量は多くなります。

さらにコネクターは、ソーラーパネルの標準的な規格のMC4コネクターなので、純正品以外のお手頃な価格のパネルも使うことができます。

チャージコントローラーとパネルの仕様

制御方式:MPPT方式
入力電圧:13~22V 
入力電流:2A(最大)
使用パネル:suaoki / 50W / 17V / 2.94A

MPPT方式とPWM方式の比較検証

本当は、S270を使ってどれくらい違うのか比較したかったのですが、S270は入力値が表示されないので、代わりにsuaoki G500とjackery400で比較しました。

同じ日の同じ時間帯に同じソーラーパネルを使って充電したところ、発電量はJackery400(PWM)の31Wに対して、suaoki G500(MPPT)は40Wでした。

G500とS270は価格帯が違うので、同じチャージコントローラーを使用しているとは限りませんが、MPPT方式の方が29%も多く発電していました。思った以上に違いがあって驚きました。

 

シガーソケットからの充電

シガーソケットからの充電も他のポータブル電源を使って測定しました。

充電量を見てみると、なんと「0W」でした!

実際には何ワットかはあると思いますが、値が低すぎて表示はゼロのままです。他のポータブル電源でも試してみましたが、結果はどれも同じでした。

そこで、カーインバーターとACアダプターを使って充電すると、36W~43Wの間で充電されていました。カーインバーターは300Wの正弦波のものを使用しました。

直接ポータブル電源にアダプターを挿して充電した時より、消費電力が多くなったのは、インバーターの消費分が加算されているからだと思います。

 

「suaoki S270 40540mAh/150Wh 」レビュー まとめ

アマゾンでも楽天でも人気の高いS270ですが、実際に使ってみてどうだったのか、よかったところと、気になったところにまとめました。

よかったところ

  • 軽量コンパクトで持ち運びが苦にならない
  • 太陽光発電の性能が高い
  • USBの性能が高い
  • 内蔵LEDライトがかなり明るい
  • 付属品が充実している
  • 低価格帯では珍しい2年保証

気になったところ

  • ACが修正正弦波
  • バッテリー残量のメモリの減り方に一貫性がない
  • シガーソケットからの充電が無いに等しい

ポータブル電源の性能だけをみれば、修正正弦波で容量も150Whしかないので特出したスペックではありませんが、災害時の備えとして考えると評価は変わります。

緊急時には明かりの確保と情報収集が重要になると思います。

スマホは、通信手段だけでなく情報収集としても役立つツールですが、バッテリーが無くなってしまえば使えなくなります。

そんな時にのための非常電源としてポータブル電源を用意することは有効な手段ですが、明かりの確保とスマホの充電という必要最低限の電源を確保できて、どこにでも持ち出せる大きさのS270は、1台あると安心な防災グッズだと思います。

また、太陽光発電の性能が高いので、ソーラーパネルと組み合わせるとさらに長引く停電にも対応できると思います。

 

 

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