K's Garage (ケーズガレージ)

使ってよかったものや気になっているものをご紹介!

ポータブル電源

suaokiのポータブル電源 S270を正弦波に変換してどれくらい使えるかやってみた

アウトドアでの利用や災害時の非常用電源として人気のアイテムにポータブル電源があります。中でも1万円そこそこで購入できる suaokiのS270は、持ち運びに便利でスマートフォンやノートパソコンの充電もまかなえるので特に人気の商品です。

しかし、S270からとれる電気は修正正弦波といって、一般家庭で利用できる正弦波の電気とは違うので、使える電気製品にも制約があります。

便利に使えることは間違いないのですが、もっと便利に使えるように、今回は修正正弦波の S270を正弦波に変換して、どれくらい使えるのか検証してみようと思います。

 

 

正弦波と修正正弦波の違い

ポータブル電源から出力できる交流には、大きく分けて正弦波修正正弦波(矩形波)の2種類があります。

正弦波の波形は、なめらかな曲線で安定しているので、高品質な電力を供給することができます。また、家庭のコンセントからとれる電気とほぼ同じなので、ほとんどの家電が使えます

それに対して修正正弦波は、ブロック状の直線的な波形をしています。そのため精密機器やモーターを必要とする電化製品、マイコン制御の電気毛布など、波形に依存する製品は使えません

 

カーインバーターに繋いで正弦波に変換

それでは実際に正弦波に変換するわけですが、変換には正弦波のカーインバーターを使って検証したいと思います。(インバーターとは直流電流を交流電流に変換する装置です)

 

測定器を使って波形をチェック

まずは波形を見れるオシロスコープという測定器を使って、ポータブル電源の波形とカーインバーターを繋いだ時の波形を比べてみました。

S270本体の波形を調べてみたところ修正正弦波を確認しました

 

続いてS270に正弦波のカーインバーターを繋いで確認すると、正弦波に変換されていました

 

ポータブル電源とカーインバーターの特徴

一般的にポータブル電源の直流は、充電の残量が減るに従って電圧が低下していきます。S270の本体の背面には直流電流の取り出しは9V~12Vと記載されています。つまり9Vまで低下することは許容範囲ということです。

DC Output 9~12V と記載されています

 
カーインバーターはバッテリー保護のため一定の電圧を下回ると警告音が鳴ったり、変換をストップさせます。わたしの使っているカーインバーターはストップさせるタイプなので、消費電力によってどれくらい動かせるのか調べてみました。

これはあくまでも私の環境下での検証であって、全ての機器で同じような結果になるとは限りませんので、その点につきましてはご了承ください。

 

正弦波に変換した S270の実力は?

検証に入る前に満充電時の、電圧を計っておきました。

満タン状態で直流は12.5Vで、交流は114.7Vでした

 

100Wの白熱電球はどれくらい動かせるのか?

定格100Wのポータブル電源 + 100Wの白熱電球

S270の出力は定格で100Wまでなので、100Wの白熱電球をどれくらい動かせるのか試してみました。

白熱電球の消費電力は96.6Wでした

結果は、消費電力96.6Wで、19分38秒経ったところで停止しました。

取り出せた電力量は、稼働時間を20分として 97W ✕ 0.33時間 = 32Wh(Whは電力量の単位でワットアワーと読みます)でした。

止まった直後の電圧を測ったところ、交流では120.1Vありましたが、直流は11.8Vまで下がっていました

ただの電球なので、修正正弦波でも問題なく使えるのですが、その場合は、残量が最後の一メモリになるまで 55分間動かせたので、S270にインバーターを繋いで100W相当の電化製品を使うには少々力不足かなと思いました。

 

扇風機はどれくらい動かせるのか?

扇風機の「強」「中」「微」で比較しました

扇風機の場合、S270に直接繋いで動かすと、モーターの音とは別に「ブーン」という異音がしました。別に使おうと思えば使えると思うのですが、扇風機に負担をかけているようで、長時間の使用は控えたほうがよさそうです。実際、取扱説明書には緊急情況時以外は正弦波を使うことを勧めています。

「強」で動かした時の消費電力は、平均41Wくらいで、動かせた時間は1時間40分でした。

「中」で動かした時の消費電力は、平均27.5Wくらいでした。動かせた時間は、まず「強」で止まったところから「中」で動かして止まるまでに消費した電力量を計算して、そこに「強」で消費した電力量を足して、そこから「中」の消費電力で割って求めました。

ややこしいけど、こんな感じです

27.5W(中の消費電力) ✕ 0.17時間(中の稼働時間) = 4.6Wh 
68.5Wh(強の消費電力量) + 4.6Wh = 73.1Wh
73Wh / 27.5W = 2.65 になって稼働時間は2時間39分となりました。

一応、満充電から「中」で動かしてみたところ、2時間34分で止まりました。誤差は5分でそんなに大きくは違っていないと思うので、それ以降も同じように計算して、電圧の変化といっしょに表にまとめました。※「中」と「微」は計算値

風量 消費電力 稼働時間 直流電圧 交流電圧
41W 1時間40分 11.05V 123.5V
27.5W 2時間39分 10.92V 123.7V
12.7W 6時間36分 10.78V 123.7V

「強」と「中」はそれほど実用性を感じませんでしたが、「微」の稼働時間は、夏場の停電時やキャンプの寝苦しい夜にも充分使えるなと思いました。

 

マッサージ機はどれくらい動かせるのか?

一般的なハンドマッサージ機

白熱電球も扇風機も修正正弦波で動きましたが、マッサージ機は全く動きませんでした。シンプルな作りをしているので、異音はでても動くだろうと思っていたから意外でした。
 

全開運転で 5.7W!!

まず驚いたのが、マッサージ機の消費電力の低さです。ミニタイプとはいえ全開運転で5.7Wは想像以上の低さです!普段の働きぶりからすれば驚きの省エネ性能です!

測定は扇風機の「微」が止まった後から動かし始めました。

結果は、消費電力5.7Wで、53分7秒経ったところで停止しました。

取り出せた電力量は、動いた時間を53分として 5.7W ✕ 0.88時間 = 5Whになって、稼働時間は扇風機の時と同じように計算すると、なんと15時間36分(計算値)になりました!
 

これだけ動いてくれたら数日間は充電しなくて済みそうです

 
止まった直後の電圧を測ったところ、交流では123Vありましたが、直流は10.6Vまで下がっていました

マッサージ機に関しては、充分すぎるくらい使えるので、いつでも何処にでも持ち出して、バッテリーの残量をほぼ気にすることなく思い存分使えると思います。

 

まとめ | S270の容量をすべて使えるわけではない

検証をする前は消費電力に関係なく、容量のほとんどを使えるものと思っていましたが、実際は消費電力が高いものほど、取り出せる電力が少ないことが分かりました。

特に100W相当の電化製品を動かせる時間は、たった20分です。逆に6W相当の製品は、取り出せる電力量も多く15時間も動かせます。

今回は修正正弦波を正弦波に変換するという特殊な使い方をしました。消費電力によってどれくらい動かせるのか分かったことはよかったですが、どうしても正弦波の電気が必要な時以外は、あまり実用的ではないと思いました。

もうすでに修正正弦波のポータブル電源と正弦波のカーインバーターを持っている人以外は、最初から正弦波のポータブル電源を買ったほうがいいでしょう。

最近は正弦波のポータブル電源でもお手頃な商品が増えてきていますから。

 

関連記事
【NOVOO PowerAdventure 62400mAh 230Wh】低価格で正弦波230Whを実現した実力をレビュー

何気なくアマゾンのサイトを見ていたら、正弦波で容量230Whのポータブル電源が、15,999円で販売されているのを発見し ...

続きを見る

 

検証結果まとめ

  • 消費電力が100W程度の電化製品は20分くらい動かせます
  • 消費電力が41W程度の電化製品は1時間40分くらい動かせます
  • 消費電力が27W程度の電化製品は2時間39分くらい動かせます
  • 消費電力が12W程度の電化製品は6時間36分くらい動かせます
  • 消費電力が6W程度の電化製品は15時間36分くらい動かせます

 

-ポータブル電源

Copyright© K's Garage (ケーズガレージ) , 2019 All Rights Reserved.