今までJackery(ジャクリ)のポータブル電源を所有しながら、純正のソーラーパネルを使ったことがありませんでしたが、メーカーさんにお借りする機会があったので、手持ちのポータブル電源を使ってどんな特徴があるのか検証してみました。
この記事では「Jackery SolarSaga 100」がどんな製品で、どれくらい発電できるのかを紹介していますので、何かの参考にしてもらえたら幸いです。
Jackery SolarSaga 100 の特徴
- 据え置き型パネルと遜色ない性能
- IP65相当の防水性能
- USB出力搭載
作りがしっかりしていて、今まで使った折りたたみ式のソーラーパネルの中では一番使いやすかったです。設置も楽です。
据え置き型パネルと遜色ない性能
据え置きタイプの「ECO-WORTHY 100W」といっしょに使って、どれくらい差が出るのか調べました。
ソーラーパネルのスペックを比較
まずはスペックの比較から
スペック | SolarSaga 100 | ECO-WORTHY 100W |
---|---|---|
サイズ | 122 x 53.5 x 3.5cm | 101 x 51 x 3.5cm |
重さ | 4.4kg | 9kg |
動作電圧 | 18V | 18V |
動作電流 | 5.55A | 5.55A |
据え置き型と折り畳み式の違いはありますが、動作スペックは同じです。ちなみにSolarSaga100のサイズは展開したときのものです。
ソーラーパネルごとの発電量の比較
まずは据え置き型のECO-WORTHY 100Wに繋いぎました。発電量は70W。
次にSolarSaga100に繋ぎました。発電量は71Wと据え置き型のソーラーパネルと変わりない数値で、雲がかかっていないときは大体70W前後で安定していました。
据え置き型と同じような性能を折りたたみ式で実現しています
充電時間予測
- Jackery240:5時間
- Jackery400:6時間
- Jackery700:13時間
- Jackery1000:17時間
IP65相当の防水性能
SolarSaga 100 は「IP65」相当の防塵防水性能があります。これは流水で洗っても大丈夫なレベルなので、折りたたみ式のソーラーパネルでは珍しい仕様です。
パネルの表面は特殊フッ素樹脂コーティングがされていて、耐熱・耐食性能が向上しています。撥水力も素晴らしく、水がかかってもすぐに流れ落ちます。
さらに、パネル裏にあるポケットのチャックは防水仕様となっています。細かい部分ですが配慮が行き届いています。
実際に使う時は、ケーブルを出した状態でチャックを閉めておくと、ポケットの中に雨が入るのをかなり防いでくれると思います。
折りたたみ式でこれだけの防水性能があれば満足です
USBポートから直接スマホの充電が可能
ポケットの中にあるUSBポートを利用すると、ポータブル電源を介さずに直接スマホなどに充電できます。以前のモデルはパネル側面にUSBポートがむき出しになっていたので、現行モデルになって改善されました。
- USB-A:5V × 2.4A(12W)
- USB-C:5V × 3A(15W)
下の表は手持ちのスマホをバッテリー残量50%程度から充電した時の値です。
端末 | USB-A | USB-C |
---|---|---|
nova5T | 7.35W | 8.39W |
Redmi Note 9S | 7.04W | 7.6W |
iPhone X | 4.6W | 9W |
アンドロイド端末はどちらのポートに繋いでも大差ありませんでしたが、iPoneはUSB-Cに繋いだ方が早く充電できるようです。
長いケーブルを使って安全に充電
小さなデバイスを充電する時は、背面のポケットに入れてチャックを閉めておけば、少々の雨はしのげると思いますが、夏場はポケットの中が高温になるので、長いケーブルを使って涼しい場所で充電したほうがいいと思います。
Jackery SolarSaga 100 の外観
畳んだ状態でも「61cm × 53.5cm」あるので そこそこ大きく感じますが、車に乗せて運ぶなら苦にならない大きさです。
折り畳むと厚みは3.5cmになります。オレンジ色のところに磁石が埋め込んであるので、持ち運びの時にパカパカ開きません。
このプラスチックのカバーがあるおかげで、持ち手がしっかりして持ち運びが楽です。
身長162センチの大人が持つとこんな感じ。
パネルの作りがしっかりしているため設置しやすく、展開時の横幅は122cmなのでそれほど大きく感じません。
パネルを自立させるスタンドは、太くて安定感があります。
四隅にパネルを固定するための穴があるので、ペグを打ったり、ロープでくくりつけて固定できます。
背面にはポケットが付いていて、この中にポータブル電源に繋ぐケーブルが取り付けられています。
ポケットはDCケーブルの他に、3メートルのケーブル3本を収納できる大きさがあります。ちなみに、DCケーブルは本体に直付けです。
Jackery SolarSaga 100 を使って気付いたこと
ケーブルの長さは安心の3メートル
ソーラーパネルに付属するケーブルは短いものがほとんどで、真夏の炎天下や急な雨降りを考えると、ポータブル電源を屋外に置いて充電するのは怖くてできません。
SolarSaga 100のケーブルは3メートルあるため、ポータブル電源を雨のかからない涼しい場所に置いて充電できるので安心です。
ただし、ケーブルはパネル背面から見ると左側に付いているため、ポータブル電源を置く場所によって、実際にパネルから置ける距離が変わります。
上の写真はポータブル電源をパネルの左側と右側に置いたときの比較で、右側に置いた場合、パネルの幅の分だけケーブルが短くなってしまいます。
ケーブルの長さが足りない場合は延長ケーブルが使えます。3メートル延長しても送電ロスは1W程度なので、ソーラーパネルとポータブル電源の距離をかせぎたい時はオススメです。
この点に関しては、抜けにくくする工夫をするしかありません。
Jackery製品以外のポータブル電源への充電
SolarSaga 100は、Jackeryのポータブル電源への使用を推奨していますが、入力にJackery製品と同じ「DC8mmポート」を採用している「AnkerPowerHouse 400 Ⅱ」への充電を試してみました。
結果は57Wで充電できました。AnkerPowerHouse 400 Ⅱの入力は最大60Wなので、まずまずの結果になったと思います。ただし他社の製品に利用して発生したトラブルは保証の対象外になるようなので、利用は自己責任になります。
惜しいのは出力がDC8mmプラグになっていることです。もしMC4コネクターだったら、もっと汎用性の高いソーラーパネルになっていたと思います。
取り扱い時の注意点
これは私の取り扱い方に問題があるですが、コンクリートの上で向きを変えたり移動させたりする時に引きずった結果、角っこに穴を開けてしまいました。
ホームセンターの木材コーナーで「カブセ」という資材を買ってきました。1メートルで151円。
それを適当な長さに切って取り付けました。
あいにくSolarSaga 100を返却した後だったので、代わりに別のソーラーパネルに装着しました。メーカーは違いますが、パネルの厚みはたぶん同じくらいだと思います。
これがなかなかいい感じで、キツすぎず緩すぎずのフィット感。
もっといい方法があると思いますが、今のところはこれで良しとしておきます。
【まとめ】しっかりした作りで使い勝手がいいソーラーパネル
SolarSaga 100は折り畳みのソーラーパネルとは思えないほどしっかりした作りです。
二つ折りなので収納時のサイズは大きくなりますが、パカッと開くだけで簡単に設置できるところが気に入りました。
持ち運びが簡単なことに加えて、100Wの出力は少々雲があってもスマホくらは充電できるので、非常時の備えに用意しておくのもいいと思います。
問題は価格が高いことですが、それに見合うだけの価値はあると思います。アマゾンや楽天では月に一度の割合でセールがあるので、安くなったタイミングでの購入をオススメします。