ポータブル電源を使っていて「容量は今のままもでいいから、もう少し出力があればいいのになぁ」と思うことが時々あって、「どこか出してくれないかな?」なんて思ってたら、出してくれました!
しかも、私が気に入って使っているポータブル電源メーカーの「Jackery」さんが!
出力はなんと最大500W!! しかも容量は700Whもあります!!
この記事では Jackery700がどんな製品で、どんな電化製品をどれくらい動かせるのかを紹介していますので、何かの参考にしてもらえたら幸いです。
Jackery 700 の特徴とスペック
- 700Whの大容量・500Wの高出力
- 高い安全性
- ソーラー発電の性能が高い
- 安心のサポート体制
電化製品がいつもより長く使えるようになったり、400では動かせなかった湯沸かしポットが使えるようになって、ますます快適になりました。
Jackery400と比べて性能が大幅にアップしました!
700Whの大容量・500Wの高出力
バッテリー残量の比較
電気毛布とポータブル冷蔵庫と扇風機を、それぞれ6時間動かした後のバッテリー残量を比較しました。
Jackery700 | Jackery400 | |
---|---|---|
電気毛布 (出力:中) | 51% | 30% |
ポータブル冷蔵庫 | 64% | 41% |
扇風機 (微風) | 80% | 74% |
定格出力300Wの違いは大きい
定格出力が500Wになって使える電化製品が増えました。個人的には湯沸かしポットが使えるようになったことが一番便利になったと感じています。
何処でも安全に気兼ねなくお湯を沸かせるようになりました!
高い安全性
いくら高性能なポータブル電源でも安全に使用できないと意味がありません。Jackery700は安全性の高いリチウムイオン電池を、安全に運用するシステムで守られています。
防災製品等推奨品に登録
Jackery700は一般社団法人防災安全協会から「災害時における必要性、安全性、優れた性能がある」と認められ、防災製品等推奨品に登録されています。
高性能であることも重要ですが、安全性が高いことが一番重要です!
ソーラー発電の性能が高い
大容量のポータブル電源でも使い続けると、そのうち残量が無くなってしまいます。
そんな時に便利なのがソーラー充電です。
発電効率に優れた「MPPT方式」
Jackery700のチャージコントローラーはMPPT方式といって、ソーラーパネルで発電された電力を最大効率で充電できるようになっています。
チャージコントローラーについて
ソーラーパネルで作られた電気をバッテリーに保存する装置にチャージコントローラーがありますが、最大効率で充電できるMPPT方式と、一定効率でしか充電できないPWM方式があります。以前、MPPT方式とPWM方式のポータブル電源を使って検証した時は、MPPT方式の方が35%も多く発電していました。
キャンプの連泊や長期の停電時は、夜に使った電力をできるだけ昼間に回復しておきたいので、この違いは大きいです。
安心のサポート体制
製品の保証期間は1年のものが多いですが、Jackeryは2年間の長期保証です。
私のJackery700は、1年3ヶ月を過ぎたあたりで充電できなくなりましたが、保証期間中だったのでメーカーに問い合わせるとすぐに交換してもらえました。
レビューを見ていると不具合が発生してメーカーに連絡しても、返事が返ってこないという書き込みを見たことがあったので、私の行った手順を書いておきます。
故障から交換までの流れ(Amazonの場合)
- Amazonの注文履歴から注文の詳細をクリック
- 「販売: Jackery Japan」をクリック
- 質問をするをクリック
- メッセージアシスタントに答えていくとテキストボックスが現れる
- 症状を詳しく書いて送信
- 翌日、メーカーから返事が届いて交換手続き開始
- 着払いで故障したポータブル電源を発送
- 数日後、新しいポータブル電源が到着
これが1年保証だったら新しいポータブル電源は手元にないので、2年保証のありがたみを実感しました
注文番号から購入日や購入者はわかるので、返品する時に必要なのは、本体、充電アダプター、シガーソケット用の充電ケーブルです。
Jackery700 のスペック
バッテリー容量 | 700Wh / 192000mAh |
---|---|
サイズ | 299.7 × 192.9 × 191.5mm |
重さ | 6.3kg |
AC出力 | 500W(瞬間最大1000W) |
USB-A | 3口(5V × 2.4A) |
シガーソケット | 1口(12V × 10A) |
DC出力 | 2口(12V × 7A) |
充電サイクル | 500回以上 |
動作温度 | -10度~40度 |
Jackery 700 の外観
400同様、差し込みやスイッチはすべて前面に配置されて、本体のほとんどの角は丸められています。
側面には通気口があります。ファンは回りだすとそれなりに大きな音を出しますが、苦になるほどではありません。反対側も同じデザインになっています。
背面にはこれといって何もありません。重さは6.3kgあるので気軽に持ち歩ける重さではありませんが、車に積み込むくらいは気になりません。
取っ手は折りたたみ式で下側には波状のゴムが貼ってあるので、滑りにくくて持ちやすく、
畳むと平らになります。車に他の荷物といっしょに積む時など、上に物が乗せられるので使い勝手がいいです。
底面の四隅にはゴム足が付けてあるので、斜面でも滑りにくくなっています。
容量は700Whもあるので、もっと大きいものを想像していましたが、それほど大きく感じません。
- ACアダプター
- シガーソケット充電器
- 保証書
- 日本語専用のマニュアル
- ポーチ
ポーチはケーブルの管理がしやすくて助かります。私はここにソーラーパネルに繋ぐケーブルも入れています。
Jackery 700 の出力と操作方法
- 交流100V / 5A × 2
- 直流12 / 10A
- USB 5V / 2.4A
出力の最大は全出力の合計で500Wまで。
説明書がいらないくらい簡単な操作方法
操作方法は差し込みの上にあるボタンを押すだけ。
使える状態の時はLEDランプが点灯して、すべての出力は同時に使えます。
とにかく簡単で機械が苦手な人でも問題なし!
視認性抜群の液晶モニター
モニターには入力と出力のワット数と、バッテリー残量が%で表示されます。
Jackery700 の液晶モニターのいいところ
- パーセント表示で残量管理がしやすい
-
Jackery700 の残量は低価格帯の製品によくある5段階表示の大雑把なものではなく「%」で表示されます。%表示が完璧とは思いませんが、残量管理が圧倒的にしやすい。
- 太陽光の下でも見やすい
-
液晶のデジタル時計のように太陽光の下でも見やすく、DISPLAYボタンを押すと15秒ほどバックライトが点灯するので暗いところでも見やすい。
- 使用中は常に点灯
-
使用中は常に液晶画面が点灯して、いちいちDISPLAYボタンを押さなくてもバッテリーの状態が確認できる。
Jackery700のモニターは完璧です!
AC (交流) 出力
AC出力の仕様
- 電圧:100V
- 出力周波数: 60Hz (固定)
- 出力 (定格):500W(瞬間最大1000W)
- 差込口:2口
- 波形:正弦波
- 変換ロス:15%
定格出力が500Wもあるので、ポータブル電源の活躍の場が増えました!
ACの電圧は100V
日本のACの100Vは世界的に見ると珍しく、殆どの国では110V~240Vになっています。そのため100Vで使うことを想定した電化製品を高い電圧で使用すると、故障の原因になるだけでなく危険が伴う恐れがあります。
Jackery700の電圧は「100.3V」なので、日本仕様のポータブル電源であることが分かります。
今まで「110V」のポータブル電源を使って問題が起こったことは一度もありませんが、それでも家庭のコンセントと同じ電圧ということで安心感があります。
正弦波とは?
ポータブル電源から出力できる交流には、大きく分けて正弦波と修正正弦波の2種類があります。
- 正弦波
-
正弦波の波形はなめらかな曲線で安定しているため、高品質な電力が供給できます。また家庭のコンセントからとれる電気とほぼ同じなので、ほとんどの家電が使えます
- 修正正弦波
-
それに対して修正正弦波はブロック状の直線的な波形をしています。そのため精密機器やモーターを必要とする電化製品、マイコン制御の電気毛布など波形に依存する製品は使えません。
Jackery700 は正弦波なので、出力の範囲内であればほとんどの家電が動かせます。
変換ロスについて
ポータブル電源に内蔵されている電池は直流で、電力は直流で保存されています。そこに交流電流を必要とする電化製品を使用する場合、直流で保存された電力を交流に変換する必要があります。
その時に発生するロスのことを「変換ロス」といいます。
Jackery700 の変換ロスは 15%なので、使える電力量は全容量の「85%」です。
計算すると 700Wh × 0.85 = 595Wh となります。
ポータブル電源を選ぶ際はバッテリー容量ではなく、実際に使える容量を目安にすることをオススメします
Jackery700を使って電化製品を動かしてみた
実際に Jackery700 を使って電化製品をどれくらい動かせるのか検証しました。
消費電力430Wの湯沸かしポット
Jackery400と比較してACの最大出力が大幅にアップしたので、suaoki G500やPowerArQで動かせなかった消費電力430Wの湯沸かしポットが動くのか試してみました。
湯沸かし中は 409W~413Wの間を行ったり来たりしていたので、余裕で動かせました。
沸かす前の水温は 24.2度。
沸き上がった直後は97度を超えるので、カップラーメンも作れます。
沸騰までにかかった時間を比較
1000cc | 500cc | |
---|---|---|
経過時間 | 14分15秒 | 9分22秒 |
バッテリー消費量 | 16% | 9% |
1000cc と500cc の水が沸騰するまでにかかった時間と、消費したバッテリー容量を比較しましたが、水量が半分になったからといって時間は半分になりませんでした。
家で使っているケトルと比べると時間はかかりますが、何処でも安全にお湯を沸かせることを考えると、十分待てる時間です
- 本体サイズ:幅15×奥行き21×高さ23.5cm
- 重量:1.2kg
- 容量:1L
- 消費電力:湯沸し時/430W 保温時/17W
湯沸かしポットと炊飯器を同時に動かしてみた
湯沸かしポットの消費電力413Wは、Jackery700にとって まだ余裕があるので、12V用の炊飯器も同時に使うとどうなるのか検証しました。
12月も半ばを過ぎるとけっこう寒く、この日は気温が7度を下回りました。
460W台から始まった消費電力は、お湯が沸騰するのに近づいて徐々に上がっていきました。保温に切り替わる直前には一瞬500Wを超しましたが、問題ありませんでした。
炊飯は38分くらいで終了。蒸らしの間にカップラーメンにお湯を入れて、開始から約50分でラーメンライスが完成しました。
開始時のバッテリーの残量は80%だったので、28%の消費でラーメンライスが作れました。
ラーツー(ラーメンツーリング)はバイクで行くものと思っていましたが、車で行く人もいるみたいなので、ポータブル電源と湯沸かしポットがあれば気軽にラーツーに出かけられます。
空気が乾燥する冬場の屋外でも安心して調理できるのがいいですね!
容量25Lの車載冷蔵庫
写真ではACに接続していますが、検証はシガーソケットに繋ぎました。
- DC対応電圧:12V/24V
- AC対応電圧:100-240V、50/60Hz
- 定格消費電力:35W
- 冷蔵庫内サイズ:幅350mm x 奥行246mm x 高さ273mm
経過時間 | 消費電力 | 庫内温度 | バッテリー残量 |
---|---|---|---|
0 | 59W | 23度 | 100% |
30分 | 42W | -6度 | 96% |
1時間 | 38W | -13度 | 93% |
1時間30分 | 37W | -16度 | 90% |
2時間 | 36W | -19度 | 87% |
3時間 | 34W | -20度 | 81% |
4時間 | 34W | -20度 | 76% |
5時間 | 36W | -18度 | 70% |
6時間 | 35W | -18度 | 64% |
常温で保管していた500mlのペットボトルを左右と真ん中に3本立てて入れていましたが、3本ともかなり凍っていました。
普通に冷蔵するならもっと出力を下げられると思うので、使用できる時間も長くなると思います。
DC出力とAC出力の違い
ACから電源をとった場合、DC → AC → DCという具合に直流と交流を2回も変換するので、どうしてもロスが多くなります。
庫内温度の推移はほぼ同じでしたが、6時間後のバッテリー残量はACが47%となり、シガーソケットから電源をとった時の64%と大きな違いになりました。
ポータブル電源で車載冷蔵庫を使うときは、可能な限りシガーソケットから電源を取りましょう!
ちなみに、この冷蔵庫は500mlのペットボトルはもちろん、1Lの牛乳パックやコーヒーのペットボトルも立てて冷やせます!
消費電力75Wの電気毛布
消費電力75Wの電気毛布を「中」で6時間動かした時のバッテリー残量の推移をまとめました。
経過時間 | 室温 | バッテリー残量 |
---|---|---|
0 | 4.1度 | 100% |
1時間 | 3.6度 | 90% |
2時間 | 2.9度 | 82% |
3時間 | 2.3度 | 74% |
4時間 | 1.8度 | 66% |
5時間 | 1.2度 | 59% |
6時間 | 1.0度 | 51% |
- サイズ:188 ×130cm
- 消費電力:75W
- 消費電力量:弱=約13Wh、中=約30Wh、強=約57Wh
- 表面温度(目安):弱=約21度、適温=約33度、強=約53度
石油ファンヒーター
室温13度、設定温度18度でファンヒーターを動かしました。
運転開始時の消費電力は最大358Wありましたが、燃焼が落ち着いてくると150~160W前後で落ち着いて、6時間動かした時のバッテリーの残量は26%でした。
- 最大消費電力:390W(点火初期に短時間発生)
- 定格消費電力:129W(大火力時)
- 定格消費電力:62W(小火力時
消費電力10WのLEDスタンド
- 出力:12V/1A
- 消費電力:約10W
LEDスタンドを光量別に消費電力を計りました。
光量 | 消費電力 |
---|---|
弱 | 10W |
中 | 12W |
強 | 18W |
「弱」で6時間点灯させた時の消費量は9%分でした。
ACモーターで動く扇風機
- 電源:100V 50/60Hz共用
- 消費電力:30W
- 羽サイズ:30cm
ACモーターで動く一般的な扇風機を動かしました。Jackery700のACは正弦波なのでモーターからの異音もなく普通に動きます。
出力 | 消費電力 |
---|---|
微風 | 22W |
弱 | 34W |
中 | 36W |
強 | 51W |
「微風」で6時間動かした時のバッテリーの消費量は20%で、12時間動かした時は41%でした。バッテリー容量を全部使うと28時間使える計算です。
USB卓上扇風機
- 出力:5V/1A
- 消費電力 (最大):4W
USB卓上扇風機を動かしました。DCモーターを使った小型扇風機なので、消費電力はかなり低いです。
風量 | 消費電力 |
---|---|
弱 | 1.2W |
中 | 2.1W |
強 | 4.2W |
風量「弱」で24時間動かした時のバッテリーの消費量は5%でした。
Jackery公式調べによる各デバイスへの充電回数
- スマートフォン (18W max):68回
- タブレット (12W max):19回
- ノートパソコン (30W):約10回
- 一眼レフカメラ (8.4W max):約30回
- 携帯ゲーム機 (18W):約23.5回
- ドローン (60W):約11回
DC (直流) 出力
DC出力の仕様
- 電圧 / 電流 (シガーソケット):12V / 10A
- 電圧 / 電流 (DCポート):12V / 7A
- 最大出力:合計120W
- 差込口:シガーソケット1個、DCポート2個
シガーソケットの電圧チェック
一般的にポータブル電源の直流は、バッテリー残量が減るにつれて電圧が下がりますが、Jackery700はどう変化するのか調べました。
バッテリー残量 | 電圧 |
---|---|
100% | 13.30V |
80% | 13.29V |
60% | 13.29V |
40% | 13.30V |
20% | 13.29V |
車載用炊飯器でご飯を炊いてみた
バッテリー残量が減っても電圧が下がらないので、米2合をバッテリーの残量が30%の状態から炊くというポータブル電源にとって厳しい条件で検証しました。
結果は炊飯が完了するまで56分かかりました。バッテリーの消費は容量の13%分だったので、計算上は満タンで2合を7回炊けます。
米の粒状感がしっかり残った、お焦げのないご飯が炊けました。
当然、DCの電圧は13Vをキープ!
DCの電圧が下がるポータブル電源でご飯を炊くと、残量は十分あってもうまく炊けなくなるのですが、Jackery700は走行中の車と同じ13Vを常に超えるため、12Vの電化製品の性能をずっとフルに引き出せます!
USB出力
USB出力の仕様
- 電圧:5V
- 電流:2.4A
- 最大出力:12W
- 差込口:3口
USBはTYPE-Aしか無く、最大出力も12Wなので物足りない。
急速充電は「Apple2.4A」「サムスン5V-2A」「USB-DCP-5V-1.5A」に対応していて、下の表は手持ちのスマホをバッテリー残量40%程度から充電した時の出力値です。
nova5T | Redmi Note 9S | iPhone X |
---|---|---|
10.5W | 7.4W | 6.38W |
最近のスマホは18Wで充電できるものもあるので、物足りなさは否めません
USB出力の弱点はカーチャージャーで解消
Jackery700の USB出力は貧弱ですが、カーチャージャーを使うことで克服できます。
使用したカーチャージャーは PD充電とクイックチャージに対応していて、普段あまり使い道がないシガーソケットを有効活用しつつ、一気にUSB出力の性能をアップできます。
USB-A:最大18W
USB-C:PD15W、27W、30W
「MacBook Air」をUSB-Cポートに繋ぐと、付属の充電器と遜色ない「28.7W」で充電していました。
下の表は手持ちのスマホをバッテリー残量40%程度から充電した時の出力値です。
端末 | USB-A | USB-C |
---|---|---|
nova5T | 12.6W | 12.7W |
Redmi Note 9S | 15.9W | 16.6W |
iPhone X | 5.7W | 5.7W |
カーチャージャーを使うと手軽にUSBポートを強化できるのでオススメです!
Jackery 700 の充電性能
Jackery700は AC、DC、ソーラーパネルからの充電に対応していて、入力ポートにプラグを挿すだけで充電が始まります。充電中は青色のLEDが点灯します。
バッテリーの仕様
- バッテリー:リチウムイオン
- 容量:704.6Wh (194,400mAh)
- 充電サイクル:500回以上
- 動作温度:-10℃~40℃
- 充電温度 : 0℃~40℃
充電サイクルとは?
よく勘違いしがちなのが充電した回数で、これは間違い。
「充電サイクル」はバッテリー容量を100%消費した時点で1回とカウントされます。
例えばバッテリー容量が100%の状態から50%を消費した後、100%まで充電したとします。この時点では1回とはみなされず、そこから更に50%消費した時点で1回とカウントされます。
Jackery700を1週間に1サイクルのペースで使用した場合、9年半以上も使える計算です。
バッテリーを長持ちさせる秘訣
長期で保存する時は充電量を60~80%にして、3ヶ月に一度充電して管理するとバッテリーに負担がかからないようです。
パススルー充電について
Jackery700は充電しながら給電できるパススルー充電に対応していますが、マニュアルには「電池の寿命を長持ちさせたい場合はなるべくパススルー充電はお控えください」と書いてあります。
パススルー充電はできるというだけで、使うのは緊急時のみにした方がよさそうです。
ACアダプターからの充電
アダプターの仕様
- 入力:AC100~240V、50Hz/60Hz、2.5A
- 出力:DC25.2V、3.5A
充電時間は、バッテリー残量20%から約8時間で満充電になりました(MAX81W)
アダプターのラベルにはPSEマークと検査機関のJETのロゴが記載されています。
充電中のアダプターは高温注意
Jackery400の入力は最大64Wでしたが、Jackery700では81Wにパワーアップしています。その分、発熱量も増えてしまって一番熱いところでは67度超えていました。
卓上扇風機で冷却
商品の説明にACアダプターの耐熱温度は最大75度までと書いてありましたが、ずっと触っていたら低温火傷しそうなくらい熱いので、卓上扇風機を使って冷やしてみました。
その結果、一気に27度も下がりました!!
実際に触っても、ほんのり温かいくらいまで下がりました。
ソーラーパネルからの充電
大容量のポータブル電源でも使い続けるとバッテリーは空になってしまいますが、ソーラーパネルを使うと手軽に充電できるので、コンセントのない場所や停電が長引くような時に役立ちます。
100W据え置き型パネルからの充電
ソーラーパネルは、ECO-WORTHY社製の100W(据え置きタイプ)を使用しました。
- 制御方式:PWM方式
- 入力:12~30V / 最大100W
- 使用パネル:ECO-WORTHY / 100W / 18V / 5.55A
このパネルはフレキシブルタイプや折りたたみ式と比べると重くて持ち運びには不便ですが、雨ざらしにしても大丈夫なところと安さが魅力です。
折りたたみ式パネルは 100W出力で安くても2万円近くしますが、ECO-WORTHYは 10,000円というお手頃な価格!しかも5年品質保証!
重量は9kgあるので分厚くてかさばりますが、もともと災害時の備えとして購入しているので持ち運ぶことを重要視していないし、ガレージから外に出すくらいは苦になりません。
逆にその重さが、少々の風でもびくともしないというメリットになります。
※純正品以外のソーラーパネルの使用は自己責任でお願いします。
Jackery700 の発電性能
検証したのは2月中旬の13時半頃で天候は晴れ時々くもり。ソーラーパネルはあらかじめ30分ほど放置して表面温度を安定させてから行いました。
チャージコントローラーについて
ソーラーパネルで作られた電気をバッテリーに保存する装置にチャージコントローラーがありますが、最大効率で充電できるMPPT方式と、一定効率でしか充電できないPWM方式があります。発売当初のJackery700はPWM方式を採用していましたが、現行品はMPPT方式を採用しています。
不具合で交換してもらった 私のJackery700はMPPT方式になっていて、発電量が「64W」から「70W」に増えていました。
Jackery SolarSaga100からの充電(100W)
Jackery純正の「Solarsaga100」を借りる機会があっでたので、Jackery700で使いました。
- 最大出力:100W
- 定格電圧:18V
- 定格電流:5.55A
- 収納サイズ:61 × 53.5 × 3.5cm
このパネルは折りたたみ式のパネルでありながら、防水性能がパネル部分でIP65規格相当あります。ケーブルの長さは3メートルあるため、ポータブル電源を雨のかからない屋内に置いて充電できます。
SolarSaga100の発電効率は23%と高く、据え置き型のソーラーパネルと遜色ない「71W」で発電していました。
50Wソーラーパネルからの充電
フレキシブルタイプ(パネルをある程度湾曲させて使えるため薄い)で50Wのソーラーパネルを使って充電しました。
- 最大出力:50W
- 定格電圧:17V
- 定格電流:2.94A
このパネルはかなり軽くて1.2Kgしかありません。大きさも 69cm x 52cm でそれほど大きくなく、持ち運びに適したソーラーパネルです。ただし、ちょっと風がきついと動いてしまうので、使う時はペグを打つか どこかに固定したほうがいいと思います。
この日は太陽のコンディションがよかったのか、37Wも発電していました(9/8 晴天の14時30分頃)
Jackery700の性能からすると まだまだ余裕はありますが、発電量の少ないパネルからでも充電できることが確認できました。
シガーソケットからの充電
シガーソケットからの充電は41Wで、ACアダプターからの充電ほどはありません。説明書には15時間で満充電できると書いてありました。
シガーソケットの充電が物足りない場合は、カーインバーターとACアダプターを使うと家と同じように充電できます。
私は300Wのインバーターを使いましたが、いつもと変わりなく充電できました。写真では分かりにくいかもしれませんが、81Wで充電されています。
【 まとめ】弱点を克服して使い勝手がさらに良くなった
実際に使ってみてどうだったのか、よかったところと気になったところにまとめました。
- 定格で500Wの出力がある
- 700Whの大容量
- DCの電圧が下がらない
- ほとんどの精密機器が使える
- 液晶表示が見やすい
- 取っ手が折りたためる
- USBの出力がQCやPDに非対応
- ソーラー発電用のケーブルが同梱されていない
やっぱり500Wの高出力はいいですね!
今まで動かせなかった電化製品が使えるようになることは嬉しいものです。今回は湯沸かしポットしか試せませんでしたが、他にはどんなものが動くのか楽しみになりました。
700は ACの差し込みが2口になったこともあり、電化製品を同時に使う機会が増えると思いますが、そんな時に定格の300Wの違いは大きく、使える電化製品もポータブル電源を活かせるシーンも増えると思います。
マイナーチェンジで弱点であったソーラー充電が改善され、さらに使い勝手がいいポータブル電源になりました。
Jackery 社製ソーラーパネル
高変換効率のソーラーパネルを採用しており、折りたたみ式でありながら23%の高い発電効率を実現。金額は高くなりますが安心の純正品はこちら。
Jackery その他アクセサリー
耐衝撃性の強い素材が衝撃や擦り傷から本体を守り、防塵・防水で外部からの汚れや水分の侵入を防いでくれる収納バッグです。
Jackeryのポータブル電源から車のバッテリへ充電する時に使うケーブルです。(ジャンプスターターとしての機能はありません)
ソーラーパネル用延長ケーブル
SmartTap社製ですが Jackeryでも問題なく使えるMC4コネクタ付ソーラーパネル用の延長ケーブルです。長さは10メートルあるので、まず困ることはないでしょう。