
ポータブル電源は、あるとすごく便利ですが、使っていて「容量は今のままもでいいから、もう少し出力があればいいのになぁ」と思うことが時々あって、どこか出してくれないかな?なんて思ってたら、出してくれました!
しかも、私が気に入って使っているポータブル電源メーカーの「Jackery」さんが!
出力はなんと最大500W / 瞬間最大1000Wです!!
そして容量は700Whもあります!!
私は、Jackery400をすごく気に入って使っているので、必然的に期待値は高まってしまいますが、400と比べてどう変わったかも含めて検証していきたいと思います。
目次
Jackery ポータブル電源 700 の特徴
PJackery 700 の特徴
- 700Whの大容量・500Wの高出力
- 高い安全性
- ソーラー発電がMPPT方式
- 安心のサポート体制
今まで使っていた電化製品の使用時間が長くなったり、400では動かせなかった湯沸かしポットが使えるようになったりと、ますます便利なポータブル電源になりました。
Jackery400と比べて大きくなりましたが、性能面では大幅にアップしました。
700Whの大容量・500Wの高出力
Jackery400に比べて容量が1.75倍になったことで、同じ電化製品でも使える時間が長くなりました。
バッテリー残量100%から6時間使用後の比較
Jackery700 | Jackery400 | |
電気毛布 (出力:中) | 51% | 30% |
ポータブル冷蔵庫 | 64% | 41% |
扇風機 (微風) | 80% | 74% |
バッテリー残量に余裕があると、心にゆとりが生まれるのは私だけでしょうか?
定格出力300Wの違いは大きい
定格出力が500Wになって使える電化製品が増えました。個人的には湯沸かしポットが使えるようになったことが一番便利になったと感じています。
何処でも安全に気兼ねなくお湯を沸かせるのはいいですね!
高い安全性
いくら高性能なポータブル電源でも、安全に使用できないと意味がありません。Jackery700は安全性の高いリチウムイオン電池を安全に運用するシステムによって高い安全性を実現しています。
防災製品等推奨品に登録
Jackery700は一般社団法人防災安全協会から「災害時における必要性、安全性、優れた性能がある」と認められ、防災製品等推奨品に登録されました。
ソーラー発電がMPPT方式
大容量のポータブル電源でも使い続けると、そのうち残量が無くなってしまいます。
そんな時に便利なのがソーラー充電です。
Jackery700のチャージコントローラーはMPPT方式といって、ソーラーパネルで発電された電力を最大効率で充電できるようになっています。
チャージコントローラーについて
ソーラーパネルで作られた電気を適切にバッテリーに保存する装置にチャージコントローラーがありますが、PowerHouse II 400が採用している発電効率の優れたMPPT方式と、発電効率の劣るPWM方式があります。以前、MPPT方式とPWM方式のポータブル電源を使って検証した時は、MPPT方式の方が35%も多く発電していました。
キャンプの連泊や長期の停電の時は、夜に使った電力をできるだけ昼間に回復しておきたいので、この違いは大きいです。
安心のサポート体制
普通、保証期間は1年のものが多いですが、Jackeryは2年間の長期保証です。
私のJackery700は1年3ヶ月を過ぎたあたりで充電できなくなりましたが、保証期間中だったのでメーカーに問い合わせてみるとすぐに交換してもらえました。
レビューを見ていると不具合が発生してメーカーに連絡しても、返事が返ってこないという書き込みを見たことがあったので、私の行った手順を書いておきます。
故障から交換までの流れ(Amazonの場合)
- Amazonの注文履歴から注文の詳細をクリック
- 「販売: Jackery Japan」をクリック
- 質問をするをクリック
- メッセージアシスタントに答えていくとテキストボックスが現れる
- 症状を詳しく書いて送信
- 翌日、メーカーから返事が届いて交換手続き開始
- 着払いで故障したポータブル電源を発送
- 数日後、新しいポータブル電源が到着
これが1年保証だったら新しいポータブル電源は手元にないので、2年保証のありがたみを実感しました。
注文番号から購入日や購入者はわかるので、返品する時に必ず必要なのは、本体、充電アダプター、シガーソケット用の充電ケーブルです。私はそれ以外にもマニュアル、ポーチ、必要事項を記入した保証書も送りました。
購入時の注意点
保証を受けられるのはJackery公式や正規販売店で購入した商品に限られるので、購入時はよく確認してください。詳しくはJackery公式サイトを見て確認してください。
Jackery ポータブル電源 700 の外観
400同様、差し込みやスイッチはすべて前面に配置されていて、スイッチは出力ごとにオレンジ色の線で囲ってあります。本体はほとんどの角が丸められていて、安全面にも配慮されています。
側面には通気口があります。消費電力の大きい電化製品を使うとファンがそれなりに大きい音を出して回りますが、耳障りで苦になるほどではありません。反対側も同じデザインになっています。
背面にはこれといって何もありません。重さは6.3kgあるので気軽に持ち歩ける重さではありませんが、車に積み込むくらいは全然気になりません。
取っ手を畳むと上面は平らになります。車に他の荷物といっしょに積む時など、上に荷物が乗せられるので使い勝手がいいです。
取っ手の下側には波状のゴムが貼ってあるので、滑りにくく持ちやすくなっています。
底面の四隅にはゴム足が付けてあるので、斜面に置いても滑りにくくなっています。
500Wで700Whと聞くと、もっと大きいものを想像していましたが、それほど大きく感じません。
付属品はACアダプター、シガーソケット用の充電器、保証書と紙類です。写真に写すのを忘れていますが、日本語専用のマニュアルも付属しています。
そしてこれらのコード類を入れておけるポーチが付いています。ポーチは複数のポータブル電源を所有している場合、ケーブルの管理がしやすくて助かります。私はここにソーラーパネルに繋ぐケーブルも入れていますが、余裕で収まります。
Jackery ポータブル電源 700 の出力と操作方法
Jackery700は交流100V、シガーソケット、USB-Aが使えます。
説明書がいらないくらい簡単な操作方法
操作方法は差し込みの上にあるボタンを押すだけ。
使える状態の時は緑色のLEDランプが点灯して、すべての出力は同時に使うことができます。
とにかく簡単で機械が苦手な人でも大丈夫!
注意ポイント
ACは使い終わったら、もう一度ボタンを押してランプを消しておかないとインバーターが5~6W電気を消費し続けます。試しに点けっぱなしにしたら、6時間で5%減りました。
屋外でも視認性の高い液晶モニター
モニターにはバッテリー残量が%で、入力と出力はワット数が表示されます。
液晶画面は液晶のデジタル時計のような感じで太陽光の下でも見やすく、DISPLAYボタンを押すと15秒ほどバックライトが点灯するので、暗いところでも確認できます。
私が気に入っているところは給電中と充電中は常に液晶画面が点灯して、いちいちDISPLAYボタンを押さなくてもバッテリーの状態を確認できるところです。
他メーカーの製品は完全に消灯するか暗くなりすぎて読み取りにくいものが多いので、細かなところではありますがありがたい仕様です。
AC (交流) 出力
AC出力の仕様
- 電圧:100V
- 出力周波数: 60Hz (固定)
- 出力 (定格):500W
- 出力 (瞬間最大):1000W
- 差込口:2つ
- 波形:正弦波
- 変換ロス:15%
ACの電圧は100V
日本の一般家庭で使われているACの電圧は100Vですが世界的に見ると珍しく、殆どの国では110V~240Vの電圧になっています。
そのため100Vの電圧で使用することを想定した電化製品を高い電圧で使用すると故障の原因になったり、危険を伴う恐れがあります。
実際にJackery700の電圧を計ると「100.3V」となっていて、完全に日本に向けて作られたポータブル電源であることが分かります。
今まで「110V」のポータブル電源を使って問題が起こったことは一度もありませんが、それでも家庭のコンセントと同じ電圧ということで安心感があります。
ACの波形をオシロスコープで確認
AC電源の波形をオシロスコープという測定器を使って確認したところ、きれいな正弦波をしていました。周波数は60Hz固定なので、50Hzの地域の方はあらかじめ使用する機器が60Hz対応なのか調べておいたほうがいいと思います。
正弦波とは
ポータブル電源から出力できる交流には、大きく分けて正弦波と修正正弦波(矩形波)の2種類があります。
正弦波の波形はなめらかな曲線で安定しているので、高品質な電力を供給することができます。また家庭のコンセントからとれる電気とほぼ同じなので、ほとんどの家電が使えます。
それに対して修正正弦波はブロック状の直線的な波形をしています。そのため精密機器やモーターを必要とする電化製品、マイコン制御の電気毛布など波形に依存する製品は使えません。
Jackery 700 の波形は正弦波なので、出力の範囲内であればほとんどの家電が動かせます。
Jackery700を使って電化製品を動かしてみた
実際に Jackery700 を使って電化製品をどれくらい動かせるのか検証してみました。
消費電力430Wの湯沸かしポット
700は 400と比較してACの最大出力が200W→500Wと大きく性能がアップしたので、suaoki G500やPowerArQで動かせなかった消費電力430Wの湯沸かしポットが実際に動くのか試してみました。
湯沸かし中は 409W~413Wの間を行ったり来たりしていました。500Wまで余裕があるので問題なく動かせました。
沸かす前の水温は 24度。
沸き上がった直後は98度を超えるので、カップラーメンも作れます。
沸騰までにかかった時間の比較
1000cc | 500cc | |
経過時間 | 14分15秒 | 9分22秒 |
バッテリー消費 | 16% | 9% |
1000cc と500cc の水を沸騰するまでにかかった時間と消費したバッテリー容量を比較しましたが、水量が半分になったからといって沸騰までにかかる時間は半分になりませんでした。
家で使っているようなケトルと比べると時間はかかりますが、何処でも安全にお湯を沸かせることを考えると充分待てる時間です。
ケトルのスペック
- 本体サイズ:幅15×奥行き21×高さ23.5cm
- 重量:1.2kg
- 容量:1L
- 消費電力:湯沸し時/430W 保温時/17W
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湯沸かしポットと炊飯器を同時に動かしてみた
湯沸かしポットの最大消費電力413Wは、Jackery700にとって まだ余裕があるので、12V用の炊飯器も同時に使うとどうなるのか検証してみました。
12月も半ばを過ぎるとけっこう寒く、この日は気温が7度を下回りました。
460W台から始まった消費電力は、お湯が沸騰するのに近づいて徐々に上がっていきました。保温に切り替わる直前には一瞬500Wを超しましたが、全く問題ありませんでした。
炊飯は38分くらいで終了。蒸らしの間にカップラーメンにお湯を入れて、開始から約50分でラーメンライスが完成しました。
寒い時期に温かいものを外で食べるのは最高です! ラーメンを食べてる間にもう一度お湯を沸かして食後に温かいものを飲むのもいいですね!
開始時のバッテリーの残量は80%だったので、28%の消費でラーメンライスが作れました。
ラーツー(ラーメンツーリング)はバイクで行くものと思っていましたが、車で行く人もいるみたいで、ポータブル電源と湯沸かしポットがあれば気軽にラーツーに出かけられます。
ポータブル電源と湯沸かしポットの組み合わせは、火を使わなくていいのがメリットで、空気が乾燥する冬場の屋外でも安心して調理できるのがいいですね!
容量25Lの車載冷蔵庫
車載用 冷蔵庫をシガーソケットに接続して動かしてみました。
注 意写真ではACに接続していますが、検証はシガーソケットに繋ぎました。
室温は24度、冷蔵庫の出力設定は「MAX」温度設定は一番低い「-22度」で6時間動かした時の経過をまとめました。
経過時間 | 消費電力 | 庫内温度 | バッテリー残量 |
---|---|---|---|
0 | 59W | 23度 | 100% |
30分 | 42W | -6度 | 96% |
1時間 | 38W | -13度 | 93% |
1時間30分 | 37W | -16度 | 90% |
2時間 | 36W | -19度 | 87% |
3時間 | 34W | -20度 | 81% |
4時間 | 34W | -20度 | 76% |
5時間 | 36W | -18度 | 70% |
6時間 | 35W | -18度 | 64% |
試しに常温で保管していた500mlのペットボトルのお茶を、左右と真ん中に3本立てて入れていましたが、3本ともかなり凍っていました。
普通に冷蔵するならもっと出力を下げられると思うので、使用可能時間も長くなると思います。
DC出力とAC出力の違い
ちなみにACから電源をとった場合、庫内温度の推移はほぼ同じでしたが、6時間後のバッテリー残量が47%となって、シガーソケットから電源をとった時の64%と大きな違いとなりました。
車載用 冷蔵庫のスペック
- DC対応電圧:12V/24V
- AC対応電圧:100-240V、50/60Hz
- 定格消費電力:35W
- 冷蔵庫内サイズ:幅350mm x 奥行246mm x 高さ273mm
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消費電力75Wの電気毛布
消費電力75Wの電気毛布を「中」で6時間動かしました。下の表は時間の経過と室温とバッテリー残量の推移です。
経過時間 | 室温 | バッテリー残量 |
0 | 4.1度 | 100% |
1時間 | 3.6度 | 90% |
2時間 | 2.9度 | 82% |
3時間 | 2.3度 | 74% |
4時間 | 1.8度 | 66% |
5時間 | 1.2度 | 59% |
6時間 | 1.0度 | 51% |
真冬の車中泊やキャンプでは もっと気温が下がると思うので、70Wの電気毛布2枚を「中」で一晩使うのは厳しいかもしれません。
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石油ファンヒーター
室温13度、設定温度18度でファンヒーターを動かしました。
運転開始時の消費電力は最大358Wありましたが、燃焼が落ち着いてくると150~160W前後で落ち着いて、6時間動かした時のバッテリーの残量は26%でした。
ファンヒーターのスペック
- 最大消費電力:390W(点火初期に短時間発生)
- 定格消費電力:129W(大火力時)
- 定格消費電力:62W(小火力時)
消費電力10WのLEDスタンド
LEDスタンドの消費電力を計ってみました。なお消費電力にはインバーターの消費分も含まれます。
光量 | 消費電力 |
弱 | 10W |
中 | 12W |
強 | 18W |
弱で6時間点灯させた時の消費量は9%分でした。
一番弱い光量でも8畳の室内を充分照らすくらいの明るさはあります。計算値ではありますが、仮に1日12時間使ったとしても、5日と半日分の明かりを確保することができると思います。
LEDスタンドのスペック
- 出力:12V/1A
- 消費電力:約10W
ACモーターで動く一般的な扇風機
ACモーターで動く一般的な扇風機を動かしてみました。Jackery700のACは正弦波なので、モーターからの異音もなく普通に動きました。
風量 | 消費電力 |
微風 | 22W |
弱 | 34W |
中 | 36W |
強 | 51W |
微風で6時間動かした時のバッテリーの消費量は20%で、12時間動かした時は41%でした。バッテリー容量を全部使うと28時間使える計算です。
ACモーター扇風機のスペック
- 電源:100V 50/60Hz共用
- 消費電力:30W
- 羽サイズ:30cm
USBから電源を取る卓上扇風機
USBから電源を取る卓上扇風機を動かしました。
風量 | 消費電力 |
弱 | 1.2W |
中 | 2.1W |
強 | 4.2W |
風量「弱」で24時間動かした時のバッテリーの消費量は5%でした。
一番弱くても風量はそこそこあるので、寝苦しい夜でも枕元に置いておけば暑さをしのぐのに充分な風量があります。
卓上扇風機のスペック
- 出力:5V/1A
- 消費電力 (最大):4W
Jackery公式調べによる各デバイスへの充電回数
- スマートフォン (18W max):68回
- タブレット (12W max):19回
- ノートパソコン (30W):約10回
- 一眼レフカメラ (8.4W max):約30回
- 携帯ゲーム機 (18W):約23.5回
- ドローン (60W):約11回
DC (直流) 出力
DC出力の仕様
- 電圧 / 電流 (シガーソケット):12V / 10A
- 電圧 / 電流 (DCポート):12V / 7A
- 最大出力:合計120W
- 差込口:シガーソケット1個、DCポート2個
シガーソケットの電圧チェック
一般的にポータブル電源の直流は充電量が減るにしたがって電圧が下がります。バッテリーの残量で電圧がどのように変化するのか調べました。
バッテリー残量 | 電圧 |
---|---|
100% | 13.30V |
80% | 13.29V |
60% | 13.29V |
40% | 13.30V |
20% | 13.29V |
Jackery 700はバッテリー残量が減っても電圧が下がりません。残量が20%になっても13.2Vをキープしていました!
バッテリーの残量が減っても電圧が下がらないので、2合の米をバッテリーの残量が30%の状態から炊くというポータブル電源にとって厳しい条件で検証してみました。
結果はマニュアルに書いてあるより6分長い56分かかりました。バッテリーの残量は17%だったので、容量の13%分で炊くことができました。計算上は満タンで2合を7回炊けます。
炊きあがりは粒状感もしっかりして お焦げもない美味しいご飯が炊けました。
当然ながら、DCの電圧は13Vをキープ!
バッテリー残量が減るにつれてDCの電圧が下がるポータブル電源でご飯を炊くと、残量は充分あってもうまく炊けなくなるのですが、Jackery700は走行中の車と同じ13Vを常に超えるため、12Vの電化製品の性能をずっとフルに引き出せます!
USB出力
USB出力の仕様
- 電圧:5V
- 電流:2.4A
- 最大出力:12W
- 差込口:3口
USBはTYPE-Aしか無く、最大出力も12Wなので少々物足りなさを感じます。
急速充電はApple2.4Aとサムスン5V-2AとUSB-DCP-5V-1.5Aに対応していて、下の表は手持ちのスマホをバッテリー残量40%程度から充電した時の入力値です。
nova5T | Redmi Note 9S | iPhone X |
10.5W | 7.4W | 6.38W |
最近のスマホは18Wで充電できるものもあるので、物足りなさは否めません。
USB出力の弱点はカーチャージャーで解消
Jackery700はUSBの出力にTYPE-Cが無いところが不満点であり弱点でもあると思っているのですが、カーチャージャーを使うことで克服できます。
今回はUSB-Cが最大30W、USB-Aが最大18Wのカーチャージャーを使用しました。
カーチャージャーのスペック
- USB-A:最大18W
- USB-C:PD15W、27W、30W
Mac Book AirをUSB-Cポートに繋ぐと、純正の充電器と遜色ない「28.7W」で充電していました。
下の表は手持ちのスマホをバッテリー残量40%程度から充電した時の入力値です。
端末 | USB-A | USB-C |
nova5T | 12.6W | 12.7W |
Redmi Note 9S | 15.9W | 16.6W |
iPhone X | 5.7W | 5.7W |
カーチャージャーを使うと手軽にUSBポートを強化できるのでオススメです!車でも使えるからかなり重宝します。
Jackery ポータブル電源 700 の充電性能
Jackery700は ACアダプター、シガーソケット、ソーラーパネルからの充電に対応しています。
充電する時はDCの入力ポートに充電器のプラグを挿すだけで自動的に充電が始まります。充電中は青色のLEDが点灯します。
バッテリーの仕様
- バッテリー:リチウムイオン
- 容量:704.6Wh (194,400mAh)
- 充電回数:500回以上
- 動作温度:-10℃~40℃
- 充電温度 : 0℃~40℃
バッテリーを長持ちさせる秘訣!
長期で保存する時は充電量を60~80%にして、3ヶ月に一度充電して管理するとバッテリーに負担がかからないようです。
パススルー充電について
Jackery700は充電しながら給電できるパススルー充電に対応していますが、マニュアルには「電池の寿命を長持ちさせたい場合はなるべくパススルー充電はお控えください」と書いてあります。
パススルー充電はできるというだけで、使うのは緊急時のみにした方がよさそうです。
ACアダプターからの充電
アダプターの仕様
- 入力:AC100~240V、50Hz/60Hz、2.5A
- 出力:DC25.2V、3.5A
- 充電時間:20%から約8時間で満充電 (MAX81W)
アダプターのラベルにはPSEマークと検査機関のJETのロゴが記載されています。
充電中のアダプターは高温注意
Jackery400 の入力の最大値は64Wでしたが、Jackery700は81Wにパワーアップしています。その分、発熱量も増えてしまって一番熱いところでは67度超えていました。
ちなみに一番冷たいところは28度で、平均は55度といったところです。(平均値は個人的な感想)
卓上扇風機で冷却
アマゾンの商品説明にはACアダプターの耐熱温度は最大75度までと書いてありましたが、ずっと触っていたら低温火傷しそうなくらい熱いので、卓上扇風機を使ってアダプターを冷やしてみました。
結果、一気に27度も下がりました!!
実際に触っても、ほんのり温かいくらいまで下がりました。
Jacker700に限らず入力が80Wを超すようなアダプターは、暑い時期に使用すると70度近く熱くなるので、涼しい部屋かアダプターを冷やしながら充電した方がいいと思います。
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停電時の備えにもなる 充電式 卓上扇風機
もともとポータブル電源のアダプターが充電中にかなり熱くなるので、冷却用に買った卓上扇風機ですが、実際に使ってみて思いのほ ...
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ソーラーパネルからの充電(100W)
Jackery 社製の100Wのソーラーパネルが高いので、ECO-WORTHY社製の100Wのソーラーパネル(据え置きタイプ)を使用して充電しました。
ソーラーパネルに繋ぐMC4ケーブルは付属していないので別途購入しましたが、商品によって電極が逆になっている物があります。間違った物を買ってしまわないためにも、同梱にするかオプションにしてでも発売してほしいです。
チャージコントローラーとパネルの仕様
- 制御方式:PWM方式
- 入力:12~30V / 最大100W
- 使用パネル:ECO-WORTHY / 100W / 18V / 5.55A
suaoki製やSmartTap製のフレキシブルタイプや折りたたみ式の購入も考えましたが、高い割に耐久性に不安があったので、こちらの据え置きタイプのパネルを購入しました。
同じ100Wのパネルをsuaoki製と比較すると、フレキシブルタイプが19,800円、折りたたみ式では24,000円もします…(アマゾンでの比較)さらにJackery純正の折りたたみ式に至っては34,800円もします…
その点、ECO-WORTHYは、10,000円というお手頃な価格!しかも5年品質保証!
私は災害時に停電した時のためにパネルを購入したので、持ち運ぶことは重要視していませんし、9kgなのでガレージから外に出すくらいは苦にならない重さです。また少々の風で動かないのはメリットでもあります。
※純正品以外のソーラーパネルの使用は自己責任でお願いします。
撮影をしたのは2月中旬の13時半頃で天候は晴れ時々くもり。ソーラーパネルはあらかじめ30分ほど放置して表面温度を安定させてから行いました。
チャージコントローラーについて
ソーラーパネルで作られた電気を適切にバッテリーに保存する装置にチャージコントローラーがありますが、発電効率のいいMPPT方式と発電効率の劣るPWM方式があります。発売当初のJackery700はPWM方式を採用していましたが、現行品はMPPT方式を採用しています。
不具合で交換してもらったJackery700はPWM方式になっていて、検証時期は違いますが、発電量が「64W」から「70W」に増えていました。
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Jackery SolarSaga100からの充電(100W)
Jackery純正の「Solarsaga100」をお借りする機会があっでたのでJackery700で使ってみました。
このパネルは折りたたみ式のソーラーパネルでありながら、防水性能がパネル部分でIP65規格相当あります。またケーブルの長さは3メートルあるため、ポータブル電源を雨のかからない屋内に置いて充電できるので安心です。
SolarSaga100の発電効率は23%と高く、据え置き型のソーラーパネルと遜色ない「71W」で発電していました。
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【Jackery SolarSaga 100 レビュー】据え置き型と遜色ない性能を発揮する畳み式ソーラーパネル
今までJackery(ジャクリ)のポータブル電源を所有しながら、純正のソーラーパネルは使ったことがありませんでしたが、今 ...
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ソーラーパネルからの充電(50W)
suaoki純正フレキシブルタイプ(パネルをある程度湾曲させて使えるため薄い)で50Wのソーラーパネルを使って充電してみました。
このパネルはかなり軽くて1.2Kgしかありません。大きさも 69cm x 52cm と それほど大きくないので、持ち運びに適したソーラーパネルだと思います。
その分 ちょっと風がきついと動いてしまうので、使う時はペグを打つか どこかに固定したほうがいいと思います。
この日は太陽のコンディションがよかったのか、37Wも発電していました。(9/8 晴天の14:21)
Jackery700の充電性能からすると まだまだ余裕はありますが、発電量の少ないパネルからでも充電できることが確認できました。
シガーソケットからの充電
シガーソケットからの充電は41Wで、ACアダプターからの充電ほどはありません。説明書には15時間で満充電できると書いてありました。
シガーソケットからの充電が物足りない場合は、カーインバーターとACアダプターを使うことで家と同じように充電できます。
私は300Wのインバーターを使って充電しましたが、いつもと変わりなく充電できました。
写真では分かりにくいかもしれませんが、81Wで充電されています。インバーターは300W程度のものであれば充分です。
「Jackery ポータブル電源 700」レビュー まとめ
もともと400を気に入って使っていたのでついつい期待値が高くなった商品ですが、実際に使ってみてどうだったのか、よかったところと気になったところにまとめました。
よかったところ
- 定格で500Wの出力がある
- 700Whの大容量
- DCの電圧が下がらない
- 正弦波なのでほとんどの精密機器が使える
- 液晶表示が見やすい
- 取っ手が折りたためるので収納しやすい
気になったところ
- USBの出力がQCやPDに非対応
- ソーラー発電用のケーブルが同梱されていない
実際に使ってみて、やっぱり500Wの高出力はいいなと思いました。
今まで動かせなかった電化製品が使えるようになることは嬉しいものです。今回は湯沸かしポットしか試せませんでしたが、他にはどんなものが動くのか楽しみになりました。
700は ACの差し込みが2口になったこともあり、電化製品を同時に使う機会が増えると思いますが、そんな時に定格の300Wの違いは大きく、使える電化製品もポータブル電源を活かせるシーンも増えると思います。
そして、400と比べて大幅に容量が増えたため、災害時や長期間の停電といった非常時の備えにも適したポータブル電源になったと思います。
唯一の弱点であった充電方式も効率のいいMPPT方式になり、今までの弱点を克服した上に、500Wの高出力と700Whの大容量という2つの長所が追加された、さらに魅力的なポータブル電源へと進化したと思います。
Jackery 社製ソーラーパネル
高変換効率のソーラーパネルを採用しており、折りたたみ式でありながら23%の高い発電効率を実現。金額は高くなりますが安心の純正品はこちら。
ちょっとお得なセット
ポータブル電源とソーラーパネルをそれぞれ単体で買うより少しだけお安くなったセットです。
Jackery その他アクセサリー
耐衝撃性の強い素材が衝撃や擦り傷から本体を守り、防塵・防水で外部からの汚れや水分の侵入を防いでくれる収納バッグです。
Jackeryのポータブル電源から車のバッテリへ充電する時に使うケーブルです。(ジャンプスターターとしての機能はありません)
ソーラーパネル用延長ケーブル
SmartTap社製ですが Jackeryでも問題なく使えるMC4コネクタ付ソーラーパネル用の延長ケーブルです。長さは10メートルあるので、まず困ることはないでしょう。