
アウトドアから非常時まで、いろんな用途で便利に使えるポータブル電源ですが、多くの製品は充電量が減ると、直流の電圧が下がります。
下がることによって、本来の能力を発揮できない電化製品もあります。車用炊飯器の場合は、12Vを下回ると炊飯時間が長くなったり、炊けなくなったりします。
そこで今回は、ポータブル電源の弱点を克服して、もっと便利に活用できるように、コンバーターを使って炊飯するとどうなるのかを検証していきたいと思います。
AC/DCコンバーターを使って電圧の安定化
検証にはAC/DCコンバーターを使いました。本来は12V用の電化製品を家庭で使えるようにするためのものですが、ポータブル電源のACに挿してご飯を炊いてみました。
ポータブル電源のACは安定しているので、コンバーター経由のDCの電圧は下がらないはずです!
炊飯レビュー
コンバーターの電圧は12.6Vでした。車が走行中の電圧は、だいたい13V以上あるので、少々不安ではありますが、炊飯を開始しました。
別の記事で、NOVOO Power Adventure 230Wh とメルテック 車内用 炊飯器を使ってご飯を1合炊きましたが、その時は通常なら30分くらいで炊けるところ、1時間5分もかかりました。当然、2合は炊けそうになかったので挑戦しませんでしたが、今回は電圧が下がらないということで、同じ組み合わせで、あえて2合にチャレンジしました。
炊飯中のコンバーターは、一番熱いところで 57.6度になっていました。シガープラグは30度くらいでした。
炊きあがりまで1時間26分かかりました。説明書には50分くらいで炊けると書いてあったので、36分も余分に時間がかかりました。
炊きあがったご飯は、炊きあがりにムラがあって、柔らかいところもあれば、硬いところもあるような状態で、底は薄っすらとお焦げができていました。
感想としては、2合はぎりぎり炊けるといったところです。
常に13.3Vあった Jackery 400Wh と比べて、電圧が低かった分、炊きあがるまでに時間がかかったのかと思います。味もJackery の方が数段 美味しかったです。
ポータブル電源の残量は2メモリ減りましたが、電圧は12.6Vをキープしていました。
補 足
この後、1合を炊いてみたところ、こちらも通常よりも長く、45分かかりました。炊きあがりは均一で、2合の時とは違い味も美味しかったです。コンバーターを使ってご飯を炊く場合は、なるべく1合までにしておいた方がよさそうです。
他のポータブル電源ではどうなるのかと思ったので、もっと容量の少ない、しかも修正正弦波のsuaoki S270 でも1合を炊いてみました。
結果は同じで45分で炊きあがって、バッテリーの残量は目盛りが一つ減っていました。炊きあがりのご飯も同じような感じで、1合を炊くには何も問題がありませんでした。
ちなみに電圧は、開始時も終了時も12.6Vでした。
【まとめ】AC/DCコンバーターを使った感想
検証を終えてみて、最初に思っていたよりもうまくいって、充分使えるなという感想です。さすがに2合を炊くのは厳しいですが、1合を炊くのであれば、少し時間は余分にかかりますが、美味しく炊くことができました。
ポータブル電源と車用の炊飯器をいっしょに買って使ってみたけど、時間はかかるし美味しく炊けなくてがっかりした人はいると思います。余分にコンバーターを用意する必要はありますが、その価値は十分にあると思います。
検証結果まとめ
- AC/DCコンバーターを使うとDCの電圧が安定します
- 電圧は車が走行中の13Vはない
- 車用の炊飯器は1合であれば美味しく炊ける
- 修正正弦波のポータブル電源でも問題なく使える