梅雨の時期や冬になると洗濯物の乾きが悪く、ドラム式洗濯乾燥機が羨ましくなりますが、一人暮らしや洗濯物が少ない家庭では設置場所や費用のことを考えると、なかなか導入に踏み切れません。
そこで今回紹介する超小型衣類乾燥機「Morus Zero(モルス・ゼロ)」です。
この乾燥機は「最大容量1.5kg」ではありますが、持ち運びが可能な大きさで、少量の洗濯物なら短時間で乾燥できる性能も兼ね備えています。
Morus Zero の特徴
Morus Zeroをしばらく使って気に入った特徴は以下の2点
- 真空負圧乾燥技術でスピーディーに乾燥
- 設置が簡単
真空負圧乾燥技術でスピーディーに乾燥
Morus Zeroは庫内の気圧を下げることによって、水分が蒸発する温度を下げて衣類の乾燥を速めます。
さらに乾燥時の温度は「60度」で、ヒーター式の「80度」と比較すると低く、衣類を傷めにくいのも特徴です。
乾燥時間が短いだけでなく、衣類に優しいのもいいですね!
設置が簡単
Morus Zeroは乾燥機としては非常に小型で、女性でも持ち運びが可能です。
ドラム式洗濯乾燥機や据え置き型の衣類乾燥機は、設置すると基本的に動かせませんが、Morus Zeroなら一番使いやすい場所へ移動させて使えるのが便利です。
設置場所には本体からある程度のスペースを開ける必要がありますが、電源が取れる場所ならどこでも使えます。
サイズ | 幅41.5cm × 高さ49cm × 奥行き53cm |
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重さ | 13kg |
ただし、乾燥機としては小型で軽量でも、客観的に見ると大きくて重いので、力のない人や腰を痛めている人は誰かに頼んだほうがいいと思います。
Morus Zero の外観と操作方法
衣類乾燥機は四角いイメージがありますが、Morus Zeroは全体的に丸みがあって「生活感」を感じさせないデザインになっています。設置には本体の大きさに加えて、左右で10cm、上に50cm以上のスペースが必要です。
背面は15cm以上空けるようにマニュアルに書いてありますが、湿った空気が出てくる排気口があるので、個人的には30cmくらい余裕がほしいです。
背面には吸気口と排気口が上下に並んでいます。その下にあるのはコードの差込口と主電源。
吸気口のカバーは外せるようになっていて、簡単にフィルターの掃除ができます。
内側のフィルターは庫内奥に磁石で取り付けられていて、引っ張るだけで外せます。
正面下には乾燥時に発生した水分が溜まるタンクがあります。ただし、大部分は排気口から外に出されるので、ほとんど溜まりません。
本体上面に操作パネルがあります。
欲を言えば、前面にも操作パネルを付けるか、リモコンで操作できるようにしてほしかったです
Morus Zero の操作方法
操作方法はめちゃくちゃ簡単で、本体を箱から取り出して電源コードを挿した後、
主電源をスイッチ「オン」で準備が整います。本体を設置するのに特別な工事は一切必要ありません。
そこから操作パネルの電源を長押しで本体を起動させて、
モードを選択して、電源ボタンを押すと運転が始まります。
モードの種類と特徴
SMART / スマート | 水分量を自動で検知して、乾燥時間を自動で調整するモード |
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QUICK / クイック | 少量の衣類を素早く乾燥させるモード |
SHIRT / シャツ | シワを少なく仕上げるモード |
SILK / シルク | 乾燥温度を低くして、衣類をいたわるモード |
WARM / 温め | 衣類を温めるモード |
REFRESH / リフレッシュ | 衣類の臭いとりに使うモード |
SHOE / 靴 | ドラムを回転させずに靴を乾燥させるモード |
SANITIZE / 除菌 | UVライトを照射して除菌しながら乾燥するモード |
いろいろモードがありますが、ほぼスマートとクイックばかり使っています
Morus Zero を使ってみた
実際にMorus Zeroを使ってどれくらいで乾燥できるのか試してみました。
Morus Zeroの最大用量は1.5kgで、今回乾燥させた衣類は以下の通りです。
- バスタオル(120 × 60cm)
- フェイスタオル(80 × 34cm)
- Tシャツ(メンズ Lサイズ2枚)
衣類の重さの目安
Tシャツ | 250g |
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フェイスタオル (綿100%) | 100g |
バスタオル (綿100%) | 300g |
Yシャツ、ブラウス (混紡) | 200g |
スカート (化繊) | 400g |
靴下 (混紡)、ブリーフ (綿100%) | 50g |
仕上がりのシワを少なくするには、乾燥機に入れる前にシワを伸ばして入れるのがポイントです
設定は自動で乾燥時間を決めてくれる「スマート」モード
スタートボタンを押すとカウントダウンが始まりますが、いつも「15分」からスタートしてタイマーがゼロになっても乾燥が続きます。15分で乾くとは思っていないので気にしませんが、気になる人には気になるかも?
運転を開始してまず思ったのが、動作音が大きいことでした。
音量計で測定すると「64.3dBA」もありました。
60dBAが普通の会話で、70dBAが掃除機の音なので、けっこううるさく感じます。
ドライヤーの「弱」と同じくらいの音量をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。同じ部屋で使うとテレビの音が聞き取りにくいです。
個人的には、同じ部屋で使うと気になりますが、隣の部屋で使うのであれば気になりません
運転中は庫内の湿気を含んだ温風が出てきますが、風量はそんなに強くありません。
手をかざしても、それほど熱く感じませんが、吹出口の温度を測ると「57.7度」もありました。
そうこうしてるうちに終了。1時間14分かかりました。
Tシャツもバスタオルもしっかり乾いて、庫内の中で膨れ上がっていました。
特にタオルがフカフカになっていて、肌触りは最高です!
乾燥時間の目安
Tシャツ 2枚 | 25分 (クイック) |
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パーカー | 50分 (スマート) |
ジーパン | 60分 (スマート) + 10分 (クイック) |
バスタオル 2枚 | 65分 (スマート) |
Morus Zero の気になるところ
Morus Zeroは乾燥時に発生した湿気た空気を後方の排気口から放出するので、バスタオルのように水分を多く含んだ衣類を乾燥させると部屋の湿度が上昇します。
湿度が上がると結露しやすくなる
8畳の部屋でバスタオル2枚を乾燥させたときは、湿度が「52%」から「70%」まで上昇していていました。この状態で運転を続けると、壁まで15cm離していても結露で壁や床が濡れてしまいます。
運転中は湿度を下げること
結露させないためには壁から遠ざけることも大切ですが、湿度を下げることも効果があるので、空気を入れ替えながら使用するか、エアコンで除湿しながら使うのがいいと思います。
一手間かかりますが重要です!
Morus Zero をポータブル電源で使ってみた
外に Morus Zeroを持ち出して使うことを想定して、ポータブル電源といっしょに車に乗せてみました。軽自動車でも余裕で持ち運べます。
ただし、乾燥機の消費電力は1000Wを超すので、高出力なポータブル電源が必要となります。
今回使用したポータブル電源は「Jackery 1500」で、厚手のフリースを乾かすのに「クイック」で25分かかりました。バッテリーの消費量は全容量の「22%」
こんな使い方ができる乾燥機は「Morus Zero」だけです!
消費電力の目安
Tシャツ 2枚 | 22%消費 (クイック 25分) |
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パーカー | 40%消費 (スマート 49分) |
ジーパン | 54%消費 (スマート 60分 + クイック 10分) |
使用後のお手入れ方法
使用後のお手入れは簡単です。
フィルターは磁石で取り付けられているので簡単に取り外せて、ゴミは指でなぞるだけで取れます。
本体側のフィルターにもゴミが溜まるのでキレイにしておきましょう。
たぶん5~6回はがっつり乾燥させたと思いますが、タンクに貯まった水はこれだけです。これでも多い方で、めったに水は捨てなくても大丈夫です。
Morus Zero レビューまとめ
「Morus Zero」は一度に乾燥できる容量が最大で1.5kgなので家族分の洗濯物を一気に乾かせません。
なので洗濯物を全部乾かすのではなく、一部を乾燥機で乾かして物干し作業を少なくするといった使い方が向いていると思います。
我が家では主にTシャツとタオルと下着を乾燥機で乾かしているのですが、それだけでも洗濯物を干す作業が楽になり、部屋干しした時の衣類の圧迫感が激減しました。
急ぎの洗濯物を素早く乾かせるところも気に入っています。
洗濯物を一気に乾かして楽をしたい人には向きませんが、我が家の用途には合っていました。
物干し作業の軽減と、フワフワのタオルに大満足です。